卵子提供にはどんな問題があるの?

生命を人工的に左右するという倫理的な問題


卵子提供による妊娠で一番の問題は倫理面の問題でしょう。医療の発達によって、本来妊娠が絶対的に不可能だった女性も卵子提供という方法で妊娠出産できる可能性がでてきました。遺伝子的には、自分と全くつながりのない子供を自分のお腹で育てるということに、反対意見も多く、日本ではあまり発展していないのが実情のようです。実際に卵子提供を受ける女性の多くが、アメリカなど海外での治療に踏み切っています。不妊を経験した女性にはよくわかることですが、子供が欲しくても授からないというのは、本当に辛い体験です。夫婦で話し合い、「子供を持たない」「養子縁組をする」などの結論を出す夫婦もいます。その選択肢の一つとして、卵子提供は今後広まっていくでしょう。卵子提供の倫理面が問題になるのは、まだ新しい技術で、ルールが明確でない点もあるかもしれません。今後、ルールが明確になれば不妊治療の新しい希望となり得るかもしれません。

将来、子供に真実を伝えるかどうかの問題


卵子提供を受けて、生まれた子供は、自分とは違う遺伝子を持った子供です。戸籍上は、自分の子供であっても、遺伝子的には全くの他人。そのことを子供に伝えるかどうかは、大きな問題です。まだ、卵子提供自体が発展途上の技術であり、卵子提供によって生まれた子供は数多くはありません。出産後、どのように育ったのか、真実を両親は伝えたのか、その結果がどうなったのか、などはまだ、充分な追跡調査ができていないでしょう。日本国内での卵子提供で、提供者も姉妹や親類である場合は、遺伝子的にも近く、子供も違和感を感じることは少ないかもしれません。ですが、海外で海外女性の卵子提供を受けたら、容姿も含めて子供自身が違和感を感じる可能性があります。卵子提供で生まれた子供が自分のアイデンティティで悩む可能性があることを理解し、それを受け止める覚悟があることが重要でしょう。